2008.4.18 アムハースト
マサチューセッツ州立大学(UMASS)アムハースト校において、4月16日から19日の4日間にわたり「さくら祭」と題して日本文化芸術祭が催された。 北之台雅楽会は日本の伝統文化を総合的に紹介するために新しい舞台演出を試み、「風呂敷(Furoshiki)」と題して2回の公演を行った。
会場は同大学構内にあるバウカー講堂。午前10時に開演したモーニング・ショーは5年生以上を対象とし、480名が鑑賞された。公演後、小学1年生15名が体験教室に参加。
同じくバウカー講堂にて20時よりふろしきショーを開演。408名が鑑賞された。
アムハースト・バウカー講堂外観
来場者の声:
「お茶のシーンが特に良かった。西洋にはお茶を飲む儀式的な作法はないので、とても感動した。特に一期一会の説明を聞き、素晴らしいものを感じた」 「陵王の舞踊が力強く、かっこよかった」「胡蝶のダンスが美しく、素晴らしかった」「ステージ全体の美しさ、衣装の豪華さに驚いた」
和歌
曲水の宴
曲水の宴

曲水の宴は平安貴族の風雅な歌遊び。貴族たちは庭内を流れる遣水のほとりに座り、上流から盃が流されるのを合図にその場で出されたテーマで歌を詠みます。 盃が自分の前を通り過ぎる前に歌を短冊に記し、盃を取って酒を干します。舞台の白布は流れる水を現しています。

茶の湯
茶の湯(茶道)
一期一会

客を招き、一服の茶を楽しむ。この素朴な行為を高度に様式化し、さらに心を込めて人をもてなすという高い精神性を求める茶の湯。 二度と戻らないこの時を主人は客のために心を尽くしてもてなし、客はその真心に感謝し、互いの心の交流を楽しむ。これが一期一会、茶の心です。

生花
いけばな
いけばな

四季折々の美しさを見せる木々と草花。たくましい生命力。その凛とした自然美に憧れ、生活の場に取り入れて楽しむ生花。 活ける人の心そのままが花姿に現れるため、技術の向上とともに品性の向上を求める芸術です。

ランジャナ教授
ランジャナ・デヴィ教授の挨拶
(アムハースト大学東洋文化芸術プログラム担当部長)

司会
スティーブン・フォレスト博士(UMASS言語文化文学部・日本言語文学科教授)
舞楽「陵王」
舞楽「陵王」
陵王
舞楽「胡蝶」
舞楽「胡蝶」
胡蝶
舞楽「浦安の舞」
舞楽「浦安の舞」
浦安の舞
学生ボランティア
UMASS学生ボランティア
UMASSさくら祭PDFファイル "asian arts & culture"

 
2008.4.19 サウスハードレー
UMASS公演の翌日、サウスハードレーにある日本語補修校にて雅楽教室を開いた。 プログラムは、司会者より雅楽の説明(生徒の父兄でもある三宅先生)のあと、越殿楽の演奏。続いて舞楽「陵王」「胡蝶」を鑑賞していただき、 最後に質疑応答を行った。
教室参加者の声:
「雅楽を今までに見たことがなく、良く知らないものであったので、このような本格的なものであることに驚いた」 「もっと日本の歴史を知らなければいけないという思いと、歴史的に中国・朝鮮半島との関係を見直すきっかけになった」 「日本にいても滅多に見る機会がないので、とても幸運だったと思う」「定期的に来てほしいと思う」「衣装、楽器が珍しいと思った」
     
2008.4.16 ホリヨーク
さくら祭の一環として、茶道ワークショップをホリヨーク市内ウィステリアハースト美術館にて行った。
北之台雅楽会は2004年にもUMASSのファイン・アーツ・センターで「茶道と笙のコラボレーション」を行っているが、 今回は14日に盆栽ワークショップ、19日には華道ワークショップも併せて行った。
当美術館は19世紀後半に私邸として造られた伝統的なビクトリア様式の建物で、1959年にホリヨーク市に寄贈されたもの。
点前はこの日二回に分けて行われ、計64名の入場者が茶の湯を楽しまれた。
詳細は、当日の模様をレポートした「ザ・リパブリカン紙(2008年6月4日付)」へ。
   
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