2010.11.22  リエージュ大学  アカデミー・ホール

リエージュ大学外観 首都ベルギーから東へ約100km、リエージュ市は人口約20万人の地方工業都市で、町の中央をミューズ川が流れることから、西ヨーロッパの 十字路として交易の中継で栄えた歴史ある町です。
リエージュ大学は、ワロン地域(フランス語圏)で最も古い大学の一つです。 現在、9つの学部(学生数約2万人)と19のリサーチセンターを持ち、特に獣医学、医学、人間科学と工学は世界から高く評価されて います。
今回のベルギー公演は、井口代表夫妻と懇意にされているアングルベール名誉教授(建築学専門)の御尽力により実現しました。 アングルベール名誉教授は日本建築に興味を持たれ、幾度も来日され、1991年にはリエージュ大学日本研究センターを創立して日白 交流の橋渡しをされました。その功労により、1995年、日本政府より勲三等瑞宝中綬章を受賞。1998年には日本建築学会文化賞を受賞 されています。
演奏会場であるアカデミー・ホールは近年リニューアルされた大変綺麗な円形ホールで、コンサートはもとより、地域の重要な会議、 博士号取得者の初公開講義の場ともなっています。
当日は、横田大使夫人、アングルベール名誉教授夫妻、リエージュ大学副学長、倉冨広報文化センター書記官等、多くの来賓者と共に、 定員を越える400名の学生・市民が集い、雅楽を堪能されました。管絃の演奏の間に楽器紹介が行われ、来場者には雅楽への理解をより 深めていただくことができました。
 
入場者:約400名
プログラム:
第一部  管絃(壱越調)「音取」「迦陵頻」/ 楽器紹介 / 管絃「胡飲酒破」
第二部  舞楽「陵王」「青海波」
 
管絃 陵王乱序 青海波

来場者の声:
「リエージュ大学の演奏会は多くのリエージュの人々に感動を与えました。楽人の素晴らしい演奏、井口ご夫妻の卓越した舞を忘れる ことは出来ないでしょう。雅楽会の質の高さに観衆は惜しみない喝采を送っていました。私が聞いている反響は満場一致でポジティブ なものでした。公演の成功を祝福申し上げます。横田日本大使閣下ご夫妻がご臨席されていた大使公邸においての演奏会も素晴らしい ものだったと家内も付け加えております。全てが完璧でした」(ジョン・アングルベール名誉教授/ リエージュ大学)
「リエージュ大学の渉外部も、雅楽の芸術の素晴らしさ、そして観衆の熱狂した鑑賞姿勢に心打たれたようでした。演奏家の皆様、 舞人の方々、その他リエージュにいらっしゃった方、いらっしゃらなかった方も、このたびの演奏会を支えてくださったすべての方々に 感謝いたします」(後藤加奈子博士/ リエージュ大学日本研究センター助手)
「とても禅的だった」「印象的だった」「管絃が二曲だったが、短めの曲を三曲してはどうか。色々なバラエティーがあった方が面白い。 メロディーの分り易いのがいい」「学生たちが静かに聴いていたということが驚きだった。普通、つまらなくなるとザワザワするが、 皆集中していたのは珍しい」(塚本直美/ リエージュ王立音楽院ピアノ教師)


2010.11.23  ブリュッセル外国語大学  大教室

ブリュッセル外国語大学外観 ブリュッセル外国語大学は、EU、NATO等の主要国際機関を擁するベルギーの首都ブリュッセルに、1958年に設立されました。世界30ヶ国以上、 110の大学と協定を結んでいます。学生は世界80ヶ国から集まり、毎年多くの人材を国際機関に輩出するヨーロッパでも有数の通訳・翻訳者 養成大学です。
また、この大学は、2005年「日本EU市民交流年」の欧州雅楽公演の際、ベルギーで初の北之台雅楽演奏会を行なった場所でもあります。 今回、日本大使館より依頼があり、二回目の雅楽演奏会となりました。
定員300名の会場は満席。冒頭、横田在ベルギー日本国特命全権大使、及びデマーカー外国語大学国際部長のスピーチを受け、管絃、舞楽が 披露された。
 
入場者:約300名
プログラム:
第一部  管絃(壱越調)「音取」「迦陵頻」/ 楽器紹介 / 管絃「胡飲酒破」
第二部  舞楽「陵王」「青海波」
 
陵王乱序 青海波 青海波 管絃

来場者の声:
「全てがポジティブでした。参加した友人全員が演奏会が素晴らしく、魅惑的だったと言っておりました。私自身も司会の大役を いただき、紹介させていただけたこと幸せでした」
「井口代表夫妻のお陰で、私の中で日本文化がより親密になり、とても愛着のあるものになっております。この度も、お二人は 音響において、動作において、色彩において、そして衣装において全てパーフェクトでした。お二人は全聴衆に強烈な印象を残 して下さいました。それは、私達が通常感じることのないもう一つの音楽、そしてここに存在するということを表現する感動的な 生の瞬間でした」(アド・イゲンス博士、ベルギー実存分析センター会長)


2010.11.24  ルーヴァン・カトリック大学  神学部大教室

ルーヴァン・カトリック大学外観 ブリュッセルの西20kmにある大学都市ルーヴァン市。ルーヴァン・カトリック大学は1425年 創設の北ヨーロッパで最も古い大学の一つです。2009年11月に引き続き、ここで2回目の演奏会となりました。ローマ教皇の免許で 創設されたこともあり、中世以来カトリック神学の有力な拠点の一つでしたが、その古い歴史をもつ神学部の古い校舎で、雅楽が 演奏されました。
同校は日本研究でも歴史が古く、日本語を習う生徒は200名を越え、日本に関係する各方面の職場に有力な人材を輩出しています。 今回は、雅楽演奏会に先立ち、日本学科の学生約100名を対象に、雅楽会会員の横山隆行氏による「古典籍セミナー」が行なわれました。 新古今和歌集の写本原本を教材とし、古典籍の歴史、雅楽・華道との関わり、又日本の国歌「君が代」の原文にいたり、学生は興味深く 聴講されていました。通訳は全てヴァンドゥワラ教授自らがされ、セミナー終了後には、実際に写本本を展示し、学生は間近に見る事が 出来、大変喜ばれました。
演奏会会場には、約160名の学生、教員、市民の方々が参集され、管絃、舞楽を堪能されました。
 
入場者:約160名
プログラム:
第一部  管絃(壱越調)「音取」「迦陵頻」/ 楽器紹介 / 管絃「胡飲酒破」
第二部  舞楽「陵王」「青海波」
 
古典籍セミナー 写本本を間近に見る学生 陵王乱序 青海波

来場者の声:
「先日幣大学にて素晴らしい雅楽公演を頂き、心から御礼申し上げます。お見事でした。昨年と比較しては、規模が一回り小さい ものとなりましたが、その分却って堅苦しくなく演奏家に一段と身近な立場からご奏楽を味わうことが出来、もっとも強い臨場感 を覚えました。私としては非常に成功した御公演となったと思います。今回は社交的な色彩が薄く、奏楽の鑑賞と理解を中心に おいた演奏会だったので、聴衆の皆さんがリラクスに楽しんていたように見受けました。更に、今回は御公演に加えて横山さんに 素晴らしい御講演を頂くという特別な恩典に浴したことも、私どもにとって素晴らしい思い出となっています。来年はまた ベルギーで御公演なさるとのこと、大変楽しみにしております」(ヴァンドゥワラ教授、ルーヴァン・カトリック大学)

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